クラブ・委員会ひろば

那須海城祭訪問記(その2)
投稿者:高橋有仁(平成5年卒)
2015年9月5日(土)

(その1より)

塩田氏がエキストラで出たドラマに戻りましょう。それは実在のシングルファーザーが、高校浪人して入学した息子にお弁当を作り始め、卒業式の461個目まで一日も欠かさずお弁当を持たせた話。
教室の場面や屋上が出ると「ここですよ。」と教えてくれます。しかもドラマに出てくるお弁当は、ここの調理室で料理専門のスタッフが作ったのだそうです。

いよいよ塩田氏登場。それは全くの偶然だったそうですが、主人公である父親は福島県沿岸の町の出身で、ドラマでは主人公が先の震災を知って地元に電話をかけ、どの避難所に何が要るか荷物を車に積んで現地へ向かうというもの。行った先、見ている私は完全に福島のどこかの避難所だと思い込んでたのですが、展示スタッフさん、「ここの建物のひとつです。」と笑ってます。荷台から支援物資の段ボール箱を運び入れている青いジャンパーの人、消防団か町内会の人か、災害ボランティアかに見えたその人が塩田氏でした。

ロケをドラマ設定の現地や人物に見せるプロの腕に感動しましたが、それに増して、地元人役で笑顔で働くその1、2秒の裏に、大切な校舎を捨てざるを得なかった那須海教師の無念が、見終わったあと胸に沁みました。

ほかの展示へ。もうひとつ感心したのは、生徒さんが見知らぬ人とすれ違うときも必ず「こんにちは」と声かけてくれることです。在校生が少ないので、廊下で1対1になることが多く、そうなれば挨拶するのが普通なのでしょう。子どもがなつくのもここかもしれません。

また卒業生たちが廊下で即席のライブ演奏をしてました。在校生22人と聞いてさびしかろうと思って行ったのですが、若者が大勢いるではないですか。OBがたくさん遊びに来ているのです。出演?もしているから例年と規模が変わらないように見える。
大久保校は卒業生で文化祭に来るのは帰属意識のある限られた人でしょう。

それに比べナスカイOBは楽しそうにやって来ます。彼らは母校に行けば、塩田先生が昇降口の前でラムネ売りに立ち、自分を見つけて声をかけて迎えてくれる。お盆が先祖をお迎えする祭りであるように、学校でする祭りが持つ役割を、塩田氏が教えてくれた気がします。

写真は玄関の内側です。見るとおそろいの黄色いTシャツを着てますね。大久保校の海城祭では文実が毎年スタッフ用にその代のTシャツを作ります。塩田氏も那須校でその慣例を導入されてますが、ここでは生徒教職員全員です。
一昨年は野球のユニホームのデザインで、茂木校長も着ており名前の部分はSHIROKUMA(生徒が勝手にその名前で発注した?)。どちらもこの学校のあたたかさが感じられてなりません。

余談ですが先の学校ロケ応援スタッフさんに「ところで那須海城高校の閉校までの一年を追う企画は来てますか?」と聞きました。今のところ無いそうです。

先生方は期限が見えているだけに、学校生活の一日一日を宝物のように感じて終えられていることが目に浮かびます。
平成29年3月のその日まで応援させてください。
(H5卒 高橋有仁 記)

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